働きながら自動車整備士になるには|計画的に資格取得する方法を解説!
2022/11/29
自動車整備士になるには、整備士の専門学校に通うのが一般的です。あまり知られていませんが、働きながらでも自動車整備士の資格取得は可能なのです。この記事では、自動車整備士の専門学校に通わずに、働きながら自動車整備士の資格を取得する方法について解説します。
目次
働きながら自動車整備士の資格を取るには?
働きながら自動車整備士を目指す場合、受験資格として実務経験が求められるため、まずは無資格でも働ける求人に応募して、実務経験を積む必要があります。
自動車整備士は、必ずしも整備士専門学校に行かなくても資格取得が可能です。
実際に高校卒業後、未経験で整備工場などに就職し、働きながら整備士の資格を取る人は珍しくありません。
受験資格を満たしていれば、独学であっても資格試験である「学科試験」と「実技試験」を受験できます。
学歴によっては実務経験が短縮できる
3級自動車整備士の場合、受験資格として「1年以上の実務経験」が必要です。
ところが、学歴によって求められる実務経験の期間が短縮されるといった例外規定も存在します。
工業系の高校や大学の出身で、卒業した科によっては0ヶ月~半年に短縮されることがあります。
自分の卒業した科が該当するかどうかは、管轄の運輸支局や自動車整備振興会にお問い合わせください。
実務経験と認められる就職先とは
実務経験を積むには、無資格でもできる自動車整備の職場で働くことが必要です。
自動車整備の仕事は、資格を持っている人ができる工程と、無資格の人でもできる工程があります。
無資格でもできる作業の例として、タイヤやエンジンオイルの交換、資格を持っている整備士のサポート、清掃などがあります。
また、技術を身につけるのに時間のかかる板金塗装も、無資格で携わることができる作業です。
ただし、自動車を取り扱う会社ならどこで働いてもよいというわけではありません。
勤務先が地方運輸局から「認証工場」または「指定工場(民間車検場)」と指定された職場に限り、実務経験として認められます。
また、受験の際には実務経験証明書の提出が必要となるため、自動車整備の経験について厳格に審査されます。
転職の際には、事前にしっかりと確認するようにしましょう。
整備士受験:講習を受講するか独学で目指すか
自動車整備士の受験には2つの方法があります。
- 自動車整備振興会の整備士技術講習を受講する
- 独学で受験する
これらの方法は一体どのような違いがあるのでしょうか。
以下の記事で解説します。
講習を受講する ※学科試験合格後、実技試験免除
働きながら整備士の資格取得を目指す場合、多くの人は整備士技術講習の受講を選択しています。
整備士技術講習の受講は、「学科試験を受ける前」または「学科試験に合格した後」のどちらでも構いません。
しかし講習の中で学科試験対策を行っているため、一般的には講習を受けた後に学科試験を受験する人が多いです。
また、整備士技術講習を受講すると、修了後2年間は実技試験が免除されます。
整備士技術講習は、各都道府県の自動車整備振興会技術講習所で実施されています。
全国に53施設あるため、地方に住んでいても受講しやすくなっています。
講習は平日の夜や日曜日などに開講されているため、働きながら計画的に資格を取ることができます。
3級の場合、約半年の期間に渡って働きながら講習を受講することになるため、仕事との両立が負担に感じるかもしれません。
しかし講習を受けることは、実技試験の免除と学科試験の対策ができるといった大きなメリットがあります。
特に実技試験は、実務経験があっても合格するのが難しいと言われているため、確実に資格を取得するなら整備士技術講習の受講をおすすめします。
<整備士技術講習の費用>
整備士技術講習にかかる費用ですが、自動車整備士3級の場合、半年で10~20万円程度です。
一方、自動車整備士専門学校の2年制の場合、総額200~250万円程度の学費が必要になります。
働きながら受講する整備士技術講習は、専門学校に比べると非常に安価な費用で済むのです。
勤めている整備工場にもよりますが、講習にかかる費用や講習の間働けない時間の分も、給与補填してくれる会社は多いようです。
自動車整備士は個人資格ですが、会社としても資格を持つ社員が必要なため、積極的に取らせてくれるところは少なくありません。
また、整備振興会の会員になっている工場に勤めている場合は、講習費用が半額になることもあります。
一度、勤務先に問い合わせてみましょう。
独学で受験する ※実技試験必須
整備士技術講習を受けずに、独学で資格試験を受験することも可能です。
その際、学科試験の合格後に実技試験を受けることになります。
実技試験の難易度は比較的に高いため、合格率は低いです。
実際にこの方法で受験する人はあまり多くありません。
実技試験を受験する人が少ないことから、全国の数カ所のみで実施されています。
特に地方在住の人は泊まりがけで受験会場に行くことになるため、あまりこの方法が使われない理由の一つになっています。
一方で、自動車整備士の資格取得に費用と時間がかからないというメリットがあります。
実技試験に自信のある人や、勤めている会社が資格取得に協力的ではない場合、この方法を用いても良いかもしれません。
自動車整備士資格の種類について
自動車整備士は国家資格で、技能レベルによって1級、2級、3級及び特殊整備士があります。
その中でも車種やパーツによっていくつかの資格に分かれています。
3級:自動車の基本的な整備ができる資格です。
2級:自動車の一般的な整備が全てできる資格です。整備工場の運営を行うこともできます。
1級:高度な整備ができる資格で、電気自動車やハイブリッド車などを含めた全ての車種の整備が行えるスペシャリストです。
無資格で働き続けることは、整備に関わる作業範囲が限られてしまうため、必要な技術を実践で学ぶことに限界があります。
資格を持たないままでは、キャリアアップ自体が難しくなります。
自動車整備士として長く安定して働きたいなら、資格取得は必要不可欠です。
まずは、3級自動車整備士の資格取得を目指しましょう!
■3級自動車整備士についての詳しい記事は「3級自動車整備士になるには?試験内容や勉強方法を徹底解説!」を参照ください。
■2級自動車整備士についての詳しい記事は「2級自動車整備士とは?合格率や資格の種類、受験資格など徹底解説!」を参照ください。
まとめ
自動車整備士は働きながら資格取得が可能な国家資格です。
未経験でも地方運輸局から指定された職場で働くことによって受験資格を得ることができます。
また、整備士技術講習の費用が安価なため、経済的な事情で整備士専門学校への進学を断念した場合であっても目指すことができるのです。
自動車整備士に興味のある方や資格を取りたい方は、働きながら自動車整備士の資格取得を目指しましょう!
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