バイク整備士(二輪自動車整備士)とは?他の整備士との違いや取得方法を解説 | 株式会社ダウイン

バイク整備士(二輪自動車整備士)とは?他の整備士との違いや取得方法を解説

2022/09/21

自動車整備士資格の一つに、「二輪自動車整備士」があります。バイクの整備士として働くなら、二輪自動車整備士は是非取得しておきたい資格です。バイク整備士に興味はあるけど、他の整備士と比べて給与や待遇面はどうなんだろう?資格の取得条件は違うのか?と、気になる方もいると思います。
今回は、バイク整備士の待遇面や資格の取得方法について、他の整備士資格と比較しながら解説していきます。
 


目次





バイク整備士(二輪自動車整備士)とは?

二輪自動車整備士は、自動車整備士資格の中の1つです。自動車整備士資格には、下記の種類があります。
各級の自動車整備士になるためには1つ以上資格を持っていればよく、全ての資格を取得する必要はありません。
整備士として目指す働き方に合わせて資格を選択するとよいでしょう。

(1)1級自動車整備士《二級自動車整備士より高度な自動車の整備ができること。》

  • 1級大型自動車整備士
  • 1級小型自動車整備士
  • 1級二輪自動車整備士


(2)2級自動車整備士 《自動車の一般的な整備ができること。》

  • 2級ガソリン自動車整備士
  • 2級ジーゼル自動車整備士
  • 2級自動車シャシ整備士
  • 2級二輪自動車整備士


(3)3級自動車整備士 《自動車各装置の基本的な整備ができること。》

  • 3級自動車シャシ整備士
  • 3級自動車ガソリン・エンジン整備士
  • 3級自動車ジーゼル・エンジン整備士
  • 3級二輪自動車整備士


(4)特殊整備士 《各々の分野について専門的な知識・技能を有すること。》

  • 自動車タイヤ整備士
  • 自動車電気装置整備士
  • 自動車車体整備士

 (出典:国土交通省)

ここからは、1級から3級の二輪自動車整備士についてみていきましょう。

1級二輪自動車整備士

2級二輪自動車整備士よりもさらに高度な技術を持つ整備士に与えられる資格です。
しかしながら、1級二輪自動車整備士の試験は今まで実施されたことはなく、現在取得者はいません。

2級二輪自動車整備士

オートバイ、原動機付き自転車の整備全般を一人で実施できる整備士です。
分解作業などを含む難しい整備も行うことが認められています。
二輪自動車整備士の中で一番取得者が多く、現場で最も求められている資格です。

3級二輪自動車整備士

ブレーキ、ステアリングなどの基本的な整備を実施できる整備士です。
ただし高度な技術を必要とする整備を行う場合は、上級整備士の指示のもと整備を行わねばなりません。



バイク整備士の仕事内容

バイクの整備士も自動車の整備士と同じように、車両(二輪車)の整備、点検、修理などを行います。
バイクは自動車に比べて趣味として乗るお客様が多く、車両ごとのクセや特徴の違いが大きいものです。
そのため、メーカーやパーツの幅広い知識や、経験による応用技術が求められます。
また、お客様からの要望をうかがったり整備結果をわかりやすく説明したりするには、知識だけでなくコミュニケーション能力も必要です。
整備士自身も「バイクが好き」である方が仕事をするうえでプラスになるでしょう。

主な就職先としては、ディーラーや民間の整備工場、オートバイショップ、バイク用品店などが挙げられます。
整備工場では車検に関する点検整備、お客様への説明などが主な業務となるでしょう。
オートバイショップやバイク用品店ではバイクや備品の販売のほか、販売したバイクの点検整備やカスタムなど、業務は多岐にわたります。




バイク整備士の給与、待遇面

自動車整備士全体の平均年収は近年右肩上がりで、平成28年は383.1万円でしたが、令和3年は396.3万円となっています。
(出典:日本自動車整備振興会連合会)

一方、資格を持つバイク整備士の平均年収はおよそ392万円(独自調査)で、整備士全体の平均とほぼ変わりません。
また、ディーラー勤務の方が年収は高い傾向です。
年収が心配でバイク整備士を敬遠していた方も、改めてバイク整備士という道を検討してみてはいかがでしょうか?
バイクや自動車の保有台数は年々減っていると言われていますが、それでも日本は整備士不足の状態です。
そのため待遇改善は今後も進んでいくと考えられます。

自動車整備士の人手不足問題についてはこちら




バイク整備士(二輪自動車整備士)の取得方法

二輪自動車整備士(2、3級)の受験資格や試験方法は、4輪の自動車整備士資格と変わりません(自動車シャシ整備士は除く)。
受験資格となる実務期間を満たしたら、二輪自動車整備士の登録試験に申し込みを行い、受験します。合格後に検定試験の全免申請を各都道府県の自動車整備振興会に提出することで資格取得となります。

3級自動車整備士の受験資格などについてはこちら
2級自動車整備士の受験資格などについてはこちら

2級二輪自動車整備士になるまでの簡単な流れは、表のようになります。以下、表の【1】【2】の場合についてご紹介します。

 

【1】一種養成施設を利用する

自動車科や機械科の学校を出ていない場合、最も短期間で自動車整備士を取得できる方法です。
一種養成施設とは国の指定を受けて自動車整備士の養成を行う施設で、この施設の教育課程を修了すると受験資格が得られるだけでなく、実技試験が免除になります。
2級課程の養成期間は最短で2年です。

一種養成施設には専門学校や職業能力開発校(職業訓練校)などがあります。
専門学校は設備やサポートが充実していますが、学費が高いのが難点です(2級の場合200万円前後)。
職業能力開発校では国の求職者支援制度などを利用して、学費を抑えて受講することもできます
各施設の情報を比較して、自分の状況に合わせて学校を選択しましょう。

【2】実務経験を積む

全くの未経験でも、実務経験を積むことで受験資格を得ることができます(3級取得に1年、2級取得に3年)。
時間はかかりますが、バイクは自動車以上に乗る人やバイクごとの違いが多いので、実際に働きながら学ぶことも多いでしょう。

働きながら講習を受けることで実技試験が免除になる「二種養成施設」というものもあります。
詳細は各都道府県の自動車整備振興会技術講習所にお問い合わせください。

(出典:日本自動車整備振興会連合会)



 

まとめ:バイクが好きならバイク整備士の道も検討しよう

バイク整備士は二輪車を扱うこと以外、給与面や資格の取得条件などで他の自動車整備士と違いはありません。
整備士の仕事を検討中でバイクが好きな人は、バイク整備士の仕事を検討してみてもよいでしょう。
資格取得を目指す方は専門学校を利用するか、働きながら準備を進めるか、自分に合った方法を見つけてください。

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