自動車整備主任者とは？仕事内容やメリット、なるための条件についても解説
2022/05/20
自動車の整備工場で重要な役割を担う「自動車整備主任者」。
自動車整備士で働く方の中には、自動車整備主任者を目指す方も多いでしょう。
この記事では、自動車整備主任者の概要をはじめ、仕事内容やメリット、自動車整備主任者になるための条件について解説します。
自動車整備主任者へのキャリアアップを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
自動車整備主任者とは
自動車整備主任者は、整備工場が国から「指定工場」または「認証工場」の指定を受ける際に、必ず1名以上を配置しなければならない役職者です。
指定工場は、自社で車検を実施できる検査ラインを持っている工場です。
一方で、認証工場は、車を分解して点検整備はできますが、車検ラインは持たない工場です。
↓指定工場と認証工場（認定工場）の違いに関する記事はこちら
自動車の認定工場と指定工場の違いとは？それぞれの特徴と仕事内容を解説！
自動車整備主任者の仕事内容
自動車整備主任者の勤務先は、認証工場または指定工場です。
認証工場では、分解整備後の車が国の定めた保安基準を満たしているか確認する検査を担当します。
「特定整備記録簿」を記載し、統括管理をすることも重要な業務です。
特定整備記録簿とは、車検の際に車のどの部分を整備・点検したかを記載する書類のことです。
指定工場に勤務する場合、自動車整備主任者は車検作業の内の「受入検査」と「中間検査」を担当します。
受入検査では外装の確認や書類作成、中間検査では指示書通りに整備や点検が行われているかをチェックします。
「完成検査」は、自動車検査員が担当します。
自動車整備主任者になるメリット
自動車整備主任者に選任された場合、通常の自動車整備士にないメリットが得られます。
ここでは、自動車整備主任者になるメリットについて解説します。
・業務の幅が広がる
自動車整備主任者が行う業務は、車の分解整備だけではありません。
保安基準の適合確認や特定整備記録の管理、外装の確認や書類作成、整備・点検後のチェックなど、幅広い業務を担当します。
・責任感のある業務でやりがいがある
自動車整備主任者になると担当業務が増えるため、仕事への責任感も大きくなります。
しかし、その分やりがいを感じられるというメリットがあります。
現場を統括管理する業務にも携わるため、自動車整備士のときには得られない経験を積めます。
・キャリアアップの道が開ける
自動車整備主任者で1年以上の実務経験を積めば、自動車検査員へのキャリアアップを目指せます。
自動車検査員になると、指定工場において車検検査を行えるため、自動車整備士よりも待遇面で優遇されることが期待できます。
自動車整備主任者になるための条件
自動車整備主任者になるためには、いくつの条件を満たす必要があります。
ここでは、自動車整備主任者になるための3つの条件について解説します。
1.一級または二級自動車整備士の資格を保有
自動車整備主任者として認められるには、一級もしくは二級の自動車整備士の資格を保有している必要があります。
ただし、所属の事業所がエンジン部分の分解整備を対象としている場合は、二級自動車シャシ整備士の資格は不可とされています。
2.届出の受理がされている
資格の取得、研修の受講に加えて、各都道府県の運輸局に届出の受理がされているという点も条件の一つです。
3.自動車整備主任者研修を受講している
上記2つの条件を満たしたら、年に1回2種類の研修を受ける必要があります。
研修を受講できるのは、自動車整備主任者に選任されている、または選任される予定がある方です。
- 整備主任者法令研修
整備主任者法令研修は、自動車整備主任者に任命された全員が受講必須の研修です。
研修では、車の分解整備に関する法令をはじめ、通達や自動車業界の動向などについて学びます。
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整備主任者技術（実習）研修
整備主任者法令研修は、各整備工場につき1名以上の自動車整備主任者が受講必須の研修です。
自動車の新機構や新装置に関する講義を受け、一定のテーマに基づく実技研修を行います。
自動車整備主任者としてキャリアアップを目指そう
自動車整備主任者は、整備工場が国から「指定工場」あるいは「認証工場」の指定を受ける際に、最低でも1名を配置しなければならない役職者です。
自動車整備主任者になると、業務の幅が広がり、責任感のある業務でやりがいも感じられます。
また、自動車整備主任者として1年以上の実務経験を積んだ後は、自動車検査員へのキャリアアップも可能です。
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