本当は低くない?自動車整備士の給与事情とは。収入アップのコツも徹底解説!
2022/01/24
目次
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自動車整備士の給与は低くない!
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自動車整備士の給与には幅がある
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自動車整備士の年収は上昇傾向
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ディーラーと民間整備工場との給与の差
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自動車整備士として年収アップさせる「3つ」のポイント
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まとめ|資格やポジションアップを目指して高収入な自動車整備士へ
自動車整備士の給与は低くない!
「自動車整備士の給与は低い…」と言われることもありますが、厚生労働省が公開している『令和2年賃金構造基本統計調査』によると、自動車整備士の平均月給は27万9,800円(平均年齢38.9歳)。
中でも、企業規模1,000名以上の大手企業の場合、平均月給は28万9,300円。
平均年収は453万8,900円(平均賞与106万7,300円の場合)と30代における他の職種の平均年収と比較しても決して低い水準ではありません。
また、自動車整備士の給与は年々上昇傾向にあり、「自動車整備士の給与が低い」というイメージは覆されつつあります。
自動車整備士の給与には幅がある
他の職種と比較して決して低水準ではないと言っても、企業規模や雇用形態によって給与に差が生じるのも事実です。
例えば、10~99名規模の企業の場合、平均月給は27万4,000円。
平均年収は392万1,600円(平均賞与は63万3,600円)となり、大手企業と比較すると50万円ほど年収に差があることが分かります。
自動車整備士として働きながら高収入を目指すのであれば、企業規模や雇用形態などをよく検討したうえで勤務先を選ぶことが大切です。
自動車整備士の年収は上昇傾向
日本自動車整備振興会連合会『平成30年度版 自動車整備白書』によると自動車整備士の平均年収は年々右肩上がりの傾向にあります。
2014年の自動車整備士全体の平均年収が378万円だったのに対し、2018年では平均年収391万円。
この5年間で平均年収が13万円アップしており、月収も額面で1万円ほど上がっていることになります。
自動車整備士の給与が全体的に上昇傾向にあるのは、深刻化する自動車整備士不足が大きな要因のひとつ。
自動車整備士の離職を防ぎ積極的に人材を採用するため、毎年給与が見直されたり待遇が改善されたりしています。
また、近年は自動車の自動運転化や高機能な安全装備システムの開発が進められ、優秀な自動車整備士の需要が高まっていることから、今後はさらなる待遇の改善や給与アップの可能性も十分に考えられるのです。
ディーラーと民間整備工場との給与の差
自動車整備士における給与の差が生じるのは、企業規模だけではありません。
主な勤務先として挙げられる「ディーラー」と「民間整備工場」とでも給与には違いがあります。
『平成30年度版 自動車整備白書』によれば、ディーラーで働く自動車整備士の平均年収は、2014年から2018年の4年間で32万円ほど上昇。
一方、民間自動車整備工場で働く自動車整備士の平均年収は、同じ4年間でわずか4万円アップとほぼ横ばいの状態が続いています。
また、民間自動車整備工場で働く自動車整備士の2018年度の平均年収は358万2,000円。
大手ディーラーで働く自動車整備士の平均年収と比べると100万円ほど平均年収が低いことが分かります。
ただし、ディーラーであっても民間整備工場であっても、年齢や勤務年数に応じて給与は上昇傾向にあり、長く続けることで収入アップにも繋がることも。
また、給与に差が生じているのは、ディーラーと比べて民間整備工場の方が、残業時間が短く休日も多いことが大きな要因のひとつ。
「収入よりも休日や勤務時間を重視したい」と考える方にとっては、民間整備工場での働き方が適しているかもしれません。
自動車整備士として年収アップさせる「3つ」のポイント
自動車整備士として働くうえで高収入を目指すにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。
ここからは、自動車整備士として収入をアップさせる実践的な3つの方法をご紹介します。
国家資格やディーラー独自の資格を取得する
自動車整備士の資格には様々な種類があります。
特に上級な国家資格を取得することで仕事の範囲が広がり給与アップに繋げることができます。自動車整備士の資格には様々な種類があります。
中でも1級自動車整備士資格を保有している自動車整備士の平均年収は企業規模にかかわらず約420万円。
電気自動車や自動運転など新しい技術に対応できるスキルが求められる今、1級自動車整備士のニーズは一層高まっており、さらなる収入アップも考えられます。
1級自動車整備士の合格率は20~50%と決して簡単に取得できる資格ではありませんが、取得することで着実に高収入に繋げることができます。
また、ディーラーに勤務する場合、各ディーラーで設定している資格を取得することで収入アップを目指すことも可能です。
ディーラーによって資格の種類は様々ですが、資格を取得することで仕事の幅が広がるだけでなく昇進にも繋がりやすいと言われています。
国家資格やディーラー独自の資格を保有しているか否かで収入にも大きな差が生まれるのです。
大手ディーラーに勤務する
先にもご紹介したように、民間の自動車整備工場に比べてディーラーで勤務する自動車整備士の方が給与は高め。
特に大手ディーラーの場合福利厚生なども充実している場合が多く、安定した収入を手に入れることができます。
中でも、輸入車ディーラーは、経験年数や年齢にかかわらず成果報酬制の場合が多く、積極的に資格を取得したりスキルを磨いたりすることで、経験が浅くても収入アップのチャンスは十分にあるのです。
役職、管理職へのステップアップを目指す
ディーラーであっても民間自動車整備工場であっても、経験年数や役職に応じて給与は上昇傾向にあります。
自動車整備士としてのスキルを高めて工場長やサービスフロントなどへのポジションアップを目指すことで、収入アップにも繋がります。
ただし、工場長やサービスフロントと言ったポジションは、接客やマネジメントなど、自動車整備以外の業務やスキルも求められます。
ポジション変更やステップアップをして高収入を目指すには、整備技術だけでなくコミュニケーション力やマネジメント力も磨くことが大切です。
まとめ|資格やポジションアップを目指して高収入な自動車整備士へ
いかがでしたでしょうか?
決して他の職種と比較しても給与水準が低いわけではない自動車整備士の仕事。
自動車の自動運転化や安全装備の進化に伴い、自動車整備士の需要が高まっていることから、給与はさらに上昇傾向に向かうことが予想されています。
さらに、「資格取得」や「大手ディーラー勤務」「スキルアップやポジションアップ」を目指すことで、安定した高収入にも繋がりやすくなりますよ。
これから整備士を目指す方や収入アップを目指したいと考えていらっしゃる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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